お気に入りの革靴はいつまでも美しい状態で履き続けたいものですが、革靴にも寿命があることをご存じでしょうか。革靴の寿命は、使用されている革の種類や製法、お手入れの頻度によって大きく異なります。ビジネスやフォーマルな場面で欠かせない革靴の寿命に影響するポイントや、長持ちさせるための秘訣には、どのような点があるのでしょうか。

本記事では、革靴がどのくらい使用できるか知りたい方に向けて、革靴の使用できる年数の目安や寿命が決まるポイント、長く愛用するために欠かせないお手入れ方法などをご紹介します。

一般的な革靴の寿命はどのくらい?

一般的な革靴の寿命は、使用されている革の種類や製法によって大きく異なります。

革の種類の中で、比較的耐久性が高いとされているのは牛革です。スウェードや羊革は、牛革と比べると耐久性が低めです。

革靴の主な製造方法には、グッドイヤー・ウェルト製法、マッケイ製法、セメント製法の3つがあります。ここでは、それぞれの製法で作られた革靴の寿命をご紹介します。

グッドイヤー・ウェルト製法の場合

グッドイヤー・ウェルト製法は、革靴の製法の中でも寿命が長いとされている製法です。

この製法は紳士靴に多く採用されており、雨水が靴の中に入りにくかったり、堅牢さにおいて優れていたりなどの特徴があります。定期的な靴底の張り替えが可能なので、日々のお手入れと並行すれば、10年程度愛用できるでしょう。

グッドイヤー・ウェルト製法で作られている革靴には、高価なものも少なくありません。しかし、適切な修理とお手入れをすれば長く愛用できるため、長期的な目線で見るとコストパフォーマンスに優れているでしょう。

マッケイ製法の場合

マッケイ製法は、多くの革靴に採用されており、靴底と甲革を直接縫い合わせるのが特徴です。

マッケイ製法で作られた革靴は、内側の中底に縫い目があり、足入れ感がソフトで軽快なことで知られています。靴底の張り替えもできますが、グッドイヤー・ウェルト製法と比べて、張り替えできる回数は少なめです。そのため革靴の寿命はやや短く、適切なお手入れをしても平均で5〜7年程度でしょう。

セメント製法の場合

セメント製法は、革靴の甲革と底を接着剤で貼り付けて作られています。

セメント製法の特徴は、リーズナブルで耐水性に優れていることです。比較的安価で手に入れやすいですが、この製法で作られた革靴は靴底の張り替えができません。そのため、他の製法で作られた革靴と比べると寿命が短く、2年ほどが平均的です。気軽に買い替えやすい価格の革靴なので、普段使いの靴として購入する人も少なくありません。

素材以外に革靴の寿命が決まるポイントは?

革靴の寿命は、素材に加えて製造方法や手入れの頻度によっても大きく左右します。多くの革靴は、長く使うほど足に馴染んで、独特の風合いが増すのが魅力です。しかし、長く履き続けると表面にひびが入ったり、形が崩れたりして寿命を迎えてしまうこともあります。

ここでは、革靴の寿命を決める大切なポイントを3つご紹介します。

革靴の製造方法

革靴の素材以外に寿命が決まるポイントは、革靴の製造方法です。

前述の通り、革靴にはグッドイヤー・ウェルト製法、マッケイ製法、セメント製法の3種類があります。革靴の寿命は、これらの製法の違いによって前後します。

そのため、適切なお手入れを加えながら長く愛用したい方は、グッドイヤー・ウェルト製法やマッケイ製法の革靴を選ぶのがおすすめです。

経年劣化によるかかとやソールの減り

革靴の寿命を決めるポイントには、経年劣化によるかかとやソールの減りも含まれます。

革靴のソールは、歩くたびに削れたりすり減ったりするので、経年劣化で薄くなります。ソールが薄くなった革靴を履き続けると、足を踏み込んだときに足の裏に直接的な力が加わり、足が疲れやすくなってしまいます。また尖った小石などを踏むと、足の裏を痛めてしまう原因にもつながるため注意が必要です。

このように、ソールが薄くすり減った革靴は、履いている人の歩行をサポートしたり足を守ったりする役割が果たせなくなります。そのため、かかとやソールがすり減っても交換できない革靴は寿命だと判断しましょう。

お手入れの頻度

革靴の寿命を決めるポイントに、修理やお手入れの頻度もあります。

革靴は定期的なお手入れをしないと、革表面のしわやステッチ切れ、型崩れ、ひびなど外見的なトラブルが生じやすくなります。また長期間履いた革靴は、汗や汚れが染み込んで取れなかったり、臭いが発生したりするケースも少なくありません。雨の日や湿気が多い日、たくさん汗をかいた日に、適切なお手入れをせずに革靴を放置すると、かびが生えるケースもあるでしょう。

このようなことを防ぐために、革靴に中敷きを使用して定期的に取り替えたり、革靴をローテーションさせて休ませたりなど、適切なお手入れが欠かせません。後述するお手入れ方法を続けても臭いや汚れが取れなければ、革靴の寿命だと判断しましょう。

革靴の寿命を伸ばす為のお手入れ方法